今月の法話
22/09/01
ほとけの光 有明の月
「罪悪生死の凡夫(ざいあくしょうじのぼんぷ)」という言葉があります。罪を作り続け、生死の間に迷い続けている人間の姿をいいます。
「私は、警察の世話になったこともないし、刑務所へ入ったこともない」といわれる方もいます。しかし、このような、法律上の罪を犯したことはないとしても、道徳上の罪を犯したことは、一度もないと言いきる方がおられるでしょうか。
朝、西の空を仰ぎ見ると、そこには大きな有明の月が、ぽっかりと浮かんでいます。この月の白く輝く光は仏の光明と〜思わず合掌しました。自身の心の中には「一日中照らして頂く恵の太陽。又、夜になれば、月の灯りは万物を照らす恵」昼夜をとわず仏さまが私たちを照らし守り続けて下さっている事の有り難さを感じます。
その情景を歌ってみました。
「愚痴の身(愚かな我が身)に 学べばいよよ 愚か知り はるけく仰ぐ 有明の月」
秋の月は美しい~み仏の光明を頂くとき、自身の愚かさ、罪の深さも教えて下さいます。
この想いが信仰生活の糸口であることを信じてやみません。赤一面の彼岸花が美しく微笑んでいます~