生死は苦海なり~涅槃会より

2月15日は常楽会お釈迦様が入滅されたご命日です~お涅槃会(ねはんえ)とも言います。仁和寺金堂にて法要が行われます~大きなお軸に、お釈迦さまの涅槃図が描かれています。
そのお釈迦さまの周りにはいろいろな動物が、お釈迦さまを囲み悲しんでいます・・・・そこで、このようなお話しを聞いたことがあります・・・・
昔、あなたは何歳「なにどし」生まれですか~ウサギ歳(どし)ですか・申歳ですか・それとも午歳ですか ? 「それぞれの動物に歳(とし)をあげるから、明日の朝来るように」・・・と、神様からおふれがでました。
それを聞いたネズミは、お隣の猫にはあさって来るようにとわざと違えて伝えました。朝になると、動物たちはそれぞれ並んで歩き始めました。
ネズミが牛「うし」に連れていって下さいというと、頭の上に乗せてくれました。やがて広場に着いて、みんなで並んで待っていました。「おはようこざいます~さぁ・・始めるよ」と、神様が出られ、すると牛の頭に乗っていたネズミがひょいと飛び降りて、一番前になりました。そこで、子牛寅卯辰己・・・・と並んでいた順番に、十二匹の動物にそれぞれ歳を定めてくれた~と言うお話しです。
ただ~十二支には猫さんが入っていません・・・かわいそうにも思いましたが・・・あっ~そうだった・・・ネズミに嘘をつかれので、十二支のお仲間には入れてもらえなかった・・・・・
きっと、猫とネズミは仲が悪いのはこのせいでしょうか・・・・ ?
しかしながら、涅槃図に描かれている人間も動物も虫も生きとし生けるものが涙し~その別れを惜しんでいる姿は心打たれるものがあります。
そこで、その涅槃図を拝見しながら・・・お釈迦さまは今から~2500年前に、この世に生を受けられ~80年のご生涯を過ごされました・・・その多くの教えの中で「人生は苦なり」と、示されました。
その苦しみを分けて、四苦八苦と教え、または「生死の苦海」とも・・・海のように果てしのない広いと云う内容で~大海にたとえてお示し下さいました。
人生は苦なりという苦しみは「思うようにいかない」・・・ということを意味しています。
この世に生まれながら、私たちは思うようにいかないこの身をなんとかして~自分の思い通りにしたいと力んでいる。 実は・・・そこに苦しみを感じる訳だというのです・・・
昔ペルシャの国にゼミナール王という王がおられました~王は全国から有名な学者を集めて「私は人類の歴史を詳しく学びたい~人類の歴史を調べて私の所に出してくれないか」と、命じました。
そこで学者は20年の歳月をかけて500巻の書物にして、12頭のラクダの背中に乗せて、王さまの所に運びました・・・・
王は、「折角だが私は政務が忙しく、これだけの書物を読む時間がない~もっと短くしてもらいたい・・・」と、言うのです・・・そこで、また10年の歳月をかけて象の背中一頭分の書物にして差し出しました。
しかし、王は「私はもう年を取り~老いたのでこれだけの書物は読めない~もっと短くしてくれ」と、言うのです・・・学者は更に5年の歳月をかけて一巻の書物にして差し出しました。
しかし、その時、王さまはもう臨終の床に着いていました。
編纂に携わった一人の老学者が言いました~「王よ、私は人類の歴史をたった3っの言葉で申し上げましょう」・・・その言葉は「人は生まれ、人は苦しみ、人は死す」という言葉であったというのです。
如何でしょうか~この言葉の通り、限りある命をどのように生かして行くかを改めてご一緒に考えて見ませんか・・・・
老いて後 思い知るこそ 人の道 此の世の真理(おしえ) 仰げば釈迦(ほとけ)
寒さ厳寒の折、何卒お身体ご自愛下さい ではまた・・・・・ 合掌


